Q.妊娠中ですが治療できますか?
A.週数や体調によって出来る事は異なりますが、治療可能です。
妊娠初期でまだ体調が安定していない時期などは応急処置に留めておいた方が無難ですが、妊娠5~7ヶ月の間の治療は基本的には安全です。
心配されるレントゲンや麻酔の胎児に対する影響は、歯科治療で用いられる一般的な範囲であれば少量なので問題ありません。お薬に関しては、カロナールなど妊婦さんでも安心して使える物を選んで処方いたします。
いずれにせよ、産科の先生とも相談して慎重に対応致します。
抗生物質 | セフェム系やペニシリン系 |
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痛み止め | カロナールが一般的 |
つわりやホルモンバランスの急激な変化で体調を崩しやすい時期です。
できるだけ抜歯などの処置を避けて身体にストレスや負担を与えないような応急処置に終始した方が無難です。この際にレントゲンまで拒否される方がいますが、歯科で撮影するレントゲンは妊婦さんでも安全に撮影出来ます。
レントゲンの際に照射される放射線量も微量なのでご安心ください。
体調が安定して日常生活において支障がないのであれば麻酔を使用した虫歯治療など可能です。
悩ましいのは抜歯が必要な場合ですね。
抜歯の際のに用いる麻酔は問題なしですが、抜歯後に処方する抗生物質や痛み止めなどはお腹の赤ちゃんへの影響が極力すくないものを使用します。抜かないといけないほど悪化した歯を放置して出産に臨むほうが母体への悪影響が大きいと判断いたします。
妊娠後期になれば体調を見ながら判断する事となります。
全ての妊娠期に言える事ですが、母体への影響が無いと判断した上で治療をおこなうので、必要と判断すれば産科の担当医と連絡を取り合いながら治療をすすめます。ストレスなく過ごせる事を第一に考えて処置内容を検討致します。
妊娠期はとてもデリケートな時期です。
妊娠をお考えの方は、出来れば普段からかかりつけの歯科医で検診を受けておいた方が良いです。また、妊娠中から授乳期にかけて女性ホルモンが体内に増えるので、歯肉炎にかかったり、歯周病が悪化するというケースが多いです。
歯周病が早産や流産の原因となると指摘もされています。
安心して出産に臨めるよう、歯のケアを普段からしっかりおこなって下さいね。